ミドリシジミ(Neozephyrus japonicus)
資料名 | 学名 Neozephyrus japonicus 和名 ミドリシジミ |
資料番号 | |||||||
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分類 | 節足動物門 昆虫網 チョウ目 シジミチョウ科 ミドリシジミ属 |
寸法 | オス:40mm メス(AB型):40mm メス(O型):35mm |
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採集日 | オス 平成7(1995)年7月9日 メス(AB型) 昭和47(1967)年6月11日 メス(O型) 平成7(1995)年6月27日 |
採集地 | オス 津市一身田上津部田 メス(AB型) 津市神戸 メス(O型) 津市一身田上津部田 |
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解説 | ミドリシジミは、国内では沖縄を除くほとんどの地域に、国外では西シベリア・アムール・朝鮮半島・サハリン・千島列島に分布しています。県内では、北中部の低地から丘陵地に分布していて、湿地に育つハンノキ林で見ることができます。6月頃に羽化して成虫になりますが、梅雨の時期と重なることから、あまり成虫を見る機会はありません。 オスは、縄張りを持っていて、自分の縄張りの中を活発に飛び回ります。ほかのオスが縄張りに入ると自分の縄張りから追い払おうとする「縄張り行動」をとります。 開長が40mmと小型で目立たないチョウですが、オスの翅表(しひょう・羽の表面)は緑色の金属光沢があって、たいへんきれいです。メスの翅表は、褐色で全体的に地味ですが、前翅(ぜんし・2枚に分かれている羽の前のほう)に斑紋がが現れることがあります。だいだい色の小斑紋が出るA型、青藍色の斑紋が出るB型、だいだい色と青藍色の両方の斑紋が出るAB型、どちらの斑紋も出ないO型の4種類に分けることができます。この斑紋は遺伝します。ヒトの血液型の遺伝と同じ仕組みで遺伝するといわれています。 ミドリシジミの仲間は、国内に25種類います。翅表の色は、緑色のほかに金・銀・赤・白などがあって、その色鮮やかな色彩は、とてもきれいです。 ミドリシジミの仲間をまとめて「ゼフィルス(zephyrus)と呼ぶことがあります。「そよ風の精」という意味で、ギリシャ神話の「西風の精・ゼフィロス(zephyros)」が語源です。 最近は、ハンノキ林が減少していることから生息数も減少し、三重県では準絶滅危惧種(『三重県レッドデータブック2005 動物』)とされています。(I) |
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