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三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > ヒパクロサウルス全身骨格(発掘再現モデル) Hypacrosaurus stebingeri

ヒパクロサウルス全身骨格(発掘再現モデル)(Hypacrosaurus stebingeri

資料名

和名 ヒパクロサウルス

学名 Hypacrosaurus stebingeri
全身骨格 実物 (発掘再現モデル)

登録番号  Fo1496
分 類  は虫綱 鳥盤目 ハドロサウルス科   ランベオサウルス亜科 産 地  アメリカ モンタナ州ブロウニング
時 代  中生代 白亜紀後期 大きさ  436×236×53センチ
解 説

ヒパクロサウルスは、8000万〜6700万年前の白亜紀後期の北米に生息したランベオサウルス亜科の恐竜です。ランベオサウルスのなかまは、頭の上部の骨が中空のとさかのようになっているのが特徴で、同種を見分けるサインとしてや、鳴き声を増幅する共鳴管の役割を果たしていたと考えられています。また、「カモハシ竜」とも呼ばれ、顎の前の部分には歯がなく、ちょうどカモのくちばしのような形をしていました。

この骨格標本は、北米のロッキー山脈東麓のモンタナ州ブロウニングに分布するトゥー・メディシン層とよばれる粘土層から発掘されたものです。この恐竜の骨は、写真のように骨がつながった状態で見つかったものではなく、死骸が水に流されてバラバラになった状態で産出しました。それでも、発掘された化石骨は全身の70パーセントに及びました。その実物化石に欠けている部分を復元して組み立て、再び半身を現地の粘土に埋め込んで、発掘再現モデルとして作製されたのがこの標本です。ヒパクロサウルスは成体になると体長が9メートル程になるのに対して小さいことと、特徴的な頭骨のトサカが未発達であることから、この個体はまだこどもであると考えられます。

 頭骨を見ると、上下に歯がびっしり生えているのがわかります。ハドロサウルスのなかまは、使用中の歯がすり減って抜け落ちると、生え替わり用の歯があごの中から出てくる仕組みになっていました。使用中の歯とあごの骨の中にひかえている生え替わり用の歯を合わせると、数百本以上あったようです。このような歯の集まりを「デンタル・バッテリー」といいます。

 ヒパクロサウルスの成長速度に関して興味深い研究結果が報告されています。成体の大きさがほぼ同じくらいであるティラノサウルス・レックス(T-REX)では、成体になるまでに20〜30年かかるところを、ヒパクロサウルスでは10〜12年しか要せず、さらに、成熟も非常に早く、2,3歳で卵を産み始めたというのです。ヒパクロサウルスが生息していた白亜紀後期の北米には、最大の肉食恐竜であるティラノサウルスも生息していました。トリケラトプスの角のように身を守る武器を持たないヒパクロサウルスは、肉食恐竜から身を守るため速く体を大きくし、また、早い成熟で種の保存を図ったものと思われます。(H)


ヒパクロサウルス全身骨格(発掘再現モデル)

ヒパクロサウルスの頭骨
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