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三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > アカネズミ Apodemus specious (Temminck

アカネズミ(Apodemus specious (Temminck

資料名
アカネズミ

アカネズミ

アカネズミの歯
学 名  Apodemus specious (Temminck,1844)
分類

哺乳綱 ネズミ目 ネズミ科

採集日

1996年4月11日

採集
場所
三重県津市上津部田
性別 オス
保存
形態
本剥製
解説
 アカネズミは、頭から尾のつけ根までの長さ(頭胴長)が8p〜14p、尾の長さ(尾長)が7p〜13pほどで、背中側が褐色、腹側は白色の体をしています。低地から高山帯までの明るい森林に生息し、河川敷や水田の畦、畑などにもよく現れます。
写真の標本は、ドングリをくわえて地面を走っています。このように、アカネズミは、主に地上で生活し、樹上はほとんど利用しません。木登りはあまり得意ではないようです。アカネズミよりも少し小さいヒメネズミは木登りが得意で、半樹上生活をしています。アカネズミとヒメネズミは一見しただけでは区別が付きにくいのですが、後ろ足のかかとから指先までの長さ(後足長)と尾の長さ(尾長)で見分けることができます。後足長が22o以上あれば、アカネズミで、尾の長さが頭胴長より長ければヒメネズミです。両者のこのような違いは、生活スタイルが関係しています。アカネズミは、エサを探すのに、地上を走り回ります。このとき、大きな後ろ足はとても役に立ちます。また、ヒメネズミの長い尾は、不安定な樹上でバランスをとるために役立っていると考えられます。
ドングリの堅い殻をかじるためのひみつもあります。アカネズミを含むネズミの仲間には、上下に2本ずつの大きく発達した丈夫な前歯(切歯)があり、ドングリなどの堅い殻をかじるのに適したつくりとなっています。また、物をかじることで切歯はすり減っていきますが、ネズミの歯は、人の爪のように絶えず伸び続けるため、なくなってしまうことはありません。さらに、切歯の奥には歯のない歯隙(しげき)と呼ばれる隙間があり、大きな切歯があってもぴったりと口を閉じることができます。ドングリなどの種子の他にも、植物の葉緑体を含まないやわらかな根や茎、昆虫などを食べます。
ネズミの仲間はさまざまな環境に適応することで世界中に生息し、哺乳類の中で最も繁栄しているということができます。アカネズミも、ドブネズミやハツカネズミなどの外来種を除くと、日本に生息するネズミの中では、最も広く分布している種です。この個体は、三重県総合文化センターの近くの森林で採集されたものです。普段はなかなか見ることのできない野ネズミですが、意外にも私たちの近くにすんでいるのです。(TM)
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