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三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > モササウルス

モササウルス(Mosasaurs Platecarpus tympaniticus

※現在、常設展示はしておりません。
資料名

 モササウルス全身骨格化石

登録番号  Fo1461
学 名  Mosasaurs Platecarpus tympaniticus 産 地  アメリカ合衆国 カンザス州 
 ニオブララ チョーク層
分 類  は虫綱 トカゲ亜目 
 モササウルス科 プラテカルプス
寸 法  全長 4270×700㎜
時 代  中生代 白亜紀後期 重 量   約 120㎏
解 説

モササウルスは、別名「海トカゲ」と呼ばれる海生のは虫類です。現生のオオトカゲに近縁であると考えられています。大きさは3~10m、獰猛な肉食動物で、なかま同士の争いで傷を負った化石や、モササウルスの歯形がついたアンモナイトも発見されています。海生のワニ類や首長竜が衰退する白亜紀後期に出現し、白亜紀末には、恐竜と同様に絶滅してしまいました。

本資料は、アメリカ合衆国 カンザス州のニオブララ チョーク層から産出したもので、保存状態が良く、全体の90%以上の骨が見つかっています。また、胃と考えられる位置から2匹の魚の部分骨が見つかっていて、食べていたものや当時の環境を知る手がかりとなる学術的にも非常に価値の高い標本です。

 骨格を見ると、四肢は5本の指骨を有していますが、鰭(ひれ)状に進化し、海での生活に適応した形となっていました。細長い体と尾をくねらせるようにして、ウミヘビのような泳ぎ方をしていたようです。下顎には大きく口を開けることができるように特別な継ぎ目があります。これは、捕らえた獲物をそのまま飲み込むような食べ方をしていたことを示しています。このような継ぎ目はティラノサウルスにもみられ、モササウルスは「海のティラノサウルス」と呼ばれることがあります。この大きな口で、魚のほかにアンモナイトや水面近くを飛ぶ翼竜なども食べていたと思われます。また、この顎のつくりからトカゲよりもヘビの方に近いとする説もあります。

モササウルスは、世界的に分布していましたが、白亜紀後期の地層からのみ発見されています。特にベルギーやアメリカ合衆国カンザス州からは保存状態のよい化石が多数見つかっています。日本でも北海道の日高山脈や、愛媛県松山市から大阪府和泉市・岸和田市までの中央構造線の北側に沿って約300キロメートルに渡って分布する中生代後期の和泉層群などから化石が産出しています。


【写真 モササウルス全身】

頭骨

前肢


胃の中の魚

後肢

【モササウルス 復元画】 作成:谷本正浩
ページID:000061373