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平成21年04月16日

三重の文化

平成19年度第4回三重県文化審議会結果概要

日時 平成19年11月20日(火曜)13時から16時
会場 JA三重 健保会館 3階 大会議室

1 要旨

平成19年11月20日午後、JA三重健保会館3階大会議室において、第4回三重県文化審議会を開催し、「三重の文化振興方針(仮称)」(中間案)及び「新博物館のあり方について」(素案)等について、審議を行いました。

2 審議内容

各2回開催した「文化振興拠点部会」と「新博物館のあり方部会」の検討結果を踏まえて、次の議題について審議を行いました。

(1)「三重の文化振興方針(仮称)」(中間案)について

(2)「新博物館のあり方について」(素案)について

(2)については、大筋で原案が了承されましたが、(1)については会長・副会長と調整のうえ、修正案を示すことになりました。

審議のようす
審議のようす

3 委員から出された主な質問・意見

(1)「三重の文化振興方針(仮称)」(中間案)について

  • なぜ文化振興拠点を強化していくことが必要なのか、というところの記述が弱い。文化振興には「人」・「場」・「資金」が必要だが、バラバラでやるより拠点に集め重点的にやる方が、県の文化振興の施策として効率的だからだとしたら、分かりやすいのではないか。
  • 資金の話が出てこない。メセナを十分生かすことを含めて、行政もやるけど企業もやって欲しい、のように書かないと、県が何をやるのか見えてこない。
  • 基本目標があって、それを達成するための重点的施策はこう、といった具体的に落とし込んだ記述がなく、分かりにくい。もっと関連付けて全体の構成を見直すべきではないか。
  • 昨年度、文化芸術振興方策の検討の中で、文化は多様なものなので、狭い文化芸術だけでなく、いわゆる文化に近い生涯学習といった分野の領域の拠点について考えることも必要ではないかという議論も出て、今年はそれを新博物館問題にも関わってやりましょうということになった。今までそういう県全体をあげて文化活動が進められるという状況になかったのではないかと感じる。そこで、拠点が全体の文化の中でもっと役割を占めていくべきではないか。今まで拠点の力不足とか、ばらばらでやってきたこともあって不十分なものもあった。第2章「文化をめぐる現状」は、そういう視点も含めて書くべき。
  • P5「三重の文化をめぐる現状」で、県行政のことばかりで県民の主体的な活動にあまり触れていないので良くない。
  • P20「拠点の特徴に応じた役割分担」として6つの施設があがっているが、漠然と読むと縦割りになる可能性がある。一番大事なのはこの6つの連携だが、あまりそこに触れられていない。連携は行政が担うものなのか?そういう表現にみえる。博物館が全体の連携を担う役割のイメージを最初持っていたが、このように図書館、美術館等と並べて書くとそう思えない。
  • 連携も必要だが、県行政でひとつの枠の中ではめてしまう連携ではよくない。各々のネットワークは作る必要があるが、その6つがいつもタグマッチを組まなければならないのでなく、各々の拠点がそれぞれの目標をもってやることに文化の意味があるのでは。ひとつのピラミッドにしなくてもいい。
  • P12「拠点づくり(=ソフト面の充実強化)」で、拠点は建物だけでないということを言いたいが、「建物=拠点ではない」ということを書くと、ではなんで建物を建てるのか、と言われかねないので、そこをうまく表現できないか。
  • P24「(2)県の役割」とあるが、どういうものか見えてこない。県立のものがあるという意味での役割か、県民が主体的にやっているものを支援するだけの役割か?
  • P5「三重の文化をめぐる現状」では、県が主体になっている書き方なので、まちかど博物館など、もっと県民の取り組んでいる現状を知りたい。
  • P6にある「インターネットや携帯ゲームの普及などによる子どもたちへの影響」はデメリットとして書いているのか、メリットとして書いているのか、分かりにくい。
  • P8の「基本目標」で、主語は誰か。県民一人ひとりだろう。県民が目標とするものは何か。県の拠点がやるものではなく県民が主体で目標を持ってやることが大事。遷宮、熊野など、もっと固有名詞が出てきてもいいような格好をとらないと、具体的な三重の姿が出てこない。拠点はその目標を成立させていくための手段として必要になるのであって、拠点や博物館が本来の目的ではない。
  • 方針にはいろいろな拠点が出ているものの、建物は浮かぶが、中の組織、人間が見えてこなくて物足りない。文化振興団体の働きはどうか、とか、具体的に示されたほうが良い。基本目標にそこまで書けないかもしれないが、県民に示すには具体的なナマのものも必要ではないか。
  • P8の「誰もが文化的な生活に参加する権利を尊重する」に出てくる「文化的な生活」とは何だろうか?原点に戻ってしまうが。
  • 第5章、推進に向けての考え方ということで、方針ではそれに向けての県の決意的なものが欲しい。そのために県は資金をしっかり出します、とかでもいい。
  • 県が書くのでなく、審議会で書くものというならば、県の役割をこうして欲しいという注文は書ける。
  • 三重の文化について、P4「三重の文化の特徴」に具体的にいろいろあげてあり、ここで三重に長い素晴らしい歴史があると強調されているが、P5「三重の文化をめぐる現状」には県行政がやっていることが中心に書かれていて、他は付け足しで書かれているに過ぎない。三重の文化は県行政だけでなく民間でも市町でも努力して取り組んできているところがあり、そういうところを具体的に書く必要がある。さらに図書館だとか総合文化センターとかが整備され、努力はされてきたが、それらが横の連携、縦のつながりを立派に持ってやっているかというと不十分な点が残っているという前提があって、いわゆる文化施設をもっと活き活き、はつらつとさせるためにどんなことをしていくか、とういう流れになる。基本目標については、P8の「※こんな三重の姿をめざします」の最後の方の、「県民一人ひとりが三重に暮らす人として」からはじまって「三重の姿を築く」までの部分、この辺りを簡潔にまとめればよいのではないか。
  • 「文化をめぐる現状」の中のひとつに、三重県文化振興事業団のことを挙げてほしい。全国的にみても素晴らしい事業をされている。男女共同参画センターなども含めてそれこそ文化のいろんなことをしている。県を代表する三重が誇れる文化の発信だと思う。また、市単位で文化振興事業団とかの団体が地域で頑張っていることも「文化をめぐる現状」の中に解説してほしい。三重には伝統文化もたくさんあり、地域で指導して発表して学校教育との連携もある。文化活動の支援をされている民間企業もたくさんある。そういう視点も加えてほしい。
  • 県立美術館のボランティアである欅の会が美術館の企画運営に関わったり、文化会館のサポーター、男女共同参画センターのサポーターがセンターといっしょに活動をやっているなど、人が拠点になっているいい実例がある。それをどこかに入れるといいのでは。
  • P9の「基本目標に向けて進める方向」に書かれている4つの方向は、昨年度の文化芸術振興方策そのもので、同じものが同じ形で出てくるのでは意味がないのでは。去年より広い検討をやっているので、付け加えるか、別の視点で書くべきでは。

(2)「新博物館のあり方について」(素案)について

  • 「自然と歴史・文化」との表現はこれでいいのか。こう並ぶと「自然」と「文化」が対立しているみたいで、検討している我々が「文化」審議会なので、自然が外されてしまうのではないかと、県民意見交換会で思われた方もいたようである。総合博物館を目指すので、表現に検討の余地がある。
  • P8「基本的な機能」、「収集・収蔵機能」の「具体的な取組の方向」の中で、「所蔵資料をデータベース化し」とあるが、いままで県ではこういう取組はなかったのか。県史編さん等いろいろなことを行っているので、新たに始めるのでなく、今までのものを検証して、活かし、こちらへ取り組んでいくということを明確に書けないか。
  • 第4回新博物館のあり方部会でかなり具体的に話が出た立地や規模について、まとめの中に入れるのか。例えば立地は「総合文化センターの隣接地が良い」という意見まで出ているので、明確に書いた方がよいのではないか。ただし、離れた地域へのフォローも考えているということをちゃんと入れてほしい。
  • いろんな施設を総合的に管理するメリットの話も出たので、そこも捉えてほしい。運営形態についても、新しく作るのでこれを機会に、PFIの検討もする必要があると思う。
  • P6、P12などに「みえの博物館」という言葉が出てくるが、博物館にそういう名前がついているのか、三重県内のいろんな博物館を指しているのか分からない。P5にあるように「県内の博物館施設の集合体」ということだが、既存のものでなく、これから作っていくものであるなら、そこを説明しないといけない。
  • P12「5博物館施設の整備の考え方」に具体的な規模のことを入れなくて良いか。部会でいろんな意見が出ていた。審議会で作る素案なら、熱意をもって入れるべきではないか。
  • どこまで審議会に諮問されているのか。具体的に書くとなると、根拠付けも必要となるので難しい。
  • 敷地の規模、建築規模、展示面積、運営費など、具体的な数字は専門的な検討を充分行ったうえでないと出せない。具体的には出さないが検討が残っていますとそういう文言を入れておけばいい。数字を入れるとそれが事業費に結びつき、数字が一人歩きしてしまう。
  • 公文書館機能のことをもっと細かく書き込んだ方がよいのでは。部会のなかでも本質的に必要だということと、効率的に運用できるために一体化した方がよいというニュアンスで議論されている。
  • P9の「展示・情報発信機能」で書いている「展示替えが容易にできるしくみとする」という話は、具体的に設計単価を考える組織への拘束力がどのくらいあるか?博物館の常設展示というものは、リピーターにはとっては「なんだ、またこれか」となるかもしれないが、新しく来る子にとってこの国の歴史とかこのまちの暮らしとかがひしひし分かってくるような面もあるし、博物館に行くたびに出し物が変わってしまうという軽いものばかりというなる場合もあるし、展示が容易にできて今までとは違うものを、というには相当考えないと、せっかく作っても見るものがないと言われる。本当に常設展示なしでやるのか。
  • 固定的にこれで決まったわけでなく、全く常設がなくなるかどうかもこれからの検討。ただ、10年同じ展示というのはしたくない。軽い展示ばかりではだめなのか。いくつかのテーマの展示がいつもあり、それらをひととおり見ると三重のアイデンティティを感じられる。それらはバランスよく自然も歴史もあるし、となれば完全な通史がなくても、三重の良さなり課題なりが見えてくる展示は可能ではないか。それらのひとつひとつが見ごたえのある展示になることも期待している。それには学芸員やサポーターの方も含め大変な努力がいるが、県民も参画してある程度のレベルを保ちながら、テーマを深めた展示ができるということが、文化力を高めることにもつながる。
  • 現在の県立博物館の収蔵資料は28万点といっても具体的にはどんなものがあるか。博物館にある基本的なものの中でひとつのストーリーができるようなものが、ずっと変わらない常設展示みたいな形であってもいいのではないか。あそこへ行くとこれが見られる、というものがあってもいい。
  • お金のことは県民意見交換会でも出ていたが、書かないのか。
  • お金のことは、スタッフのところで、書いているつもりだが、収集のところは弱いかもしれない。現在の収蔵資料28万点の中には国宝級の目玉になるようなものは、残念だがないと思う。だから展示を変えながら意味のあるものにしていかねば。新しい収蔵品もそんなに期待できないのでは。今あるものと県に関係したものを集め、三重のアイデンティティを構築しなければならない。それには学芸員の力量が関わってくる。そのため学芸員の確保に金を出すべきと書いてもらった。
  • 博物館の役割でひとつ入れてほしいのは、博物館の収集物は学芸員が研究するものでもあるが、県民のものだということ。それを公開する場が博物館で、学芸員と県民の出会う場になる。そういう収集物は県民の財産だと思うので、そういうことが県民に伝わるような展示企画の仕方をしていただきたい。特別高い資料をよそから借りてくるのでなく、三重県にこんなものがあって、学芸員が研究した結果を発表する。そんな身近な場であったらどうか。学芸員の器量と発想力と企画力が利いてくると思う。
  • 新博物館について、敷地、規模は念頭にあるが、耐用年数などは考えなくていいのか。
  • 日本の高度経済成長期からバブルの時代まで、建てるだけで耐用年数のことはあまり考えてこられなかった。最近になって、建物をどう長生きさせるのかが問題になってきている。これから作るものについては、できるだけ長持ちすればいいが、中身が機能的に持たなくなる可能性がある。ヨーロッパの建物は石で作ったもので、300年前の建物を内装を変えながら住宅として使ったりするという話も良く聞く。最近の建築界ではそういう考え方で、用途は変わっても、使える構造体を作ろうという雰囲気になってきている。社会的変化が激しいので、今必要とする施設内容が100年後も生きているとは考えにくい。構造体は残しながら、他の用途にも使える建築にしようという動きが出てきている。今回作る博物館も、そういうことも考えながら作ることになるのではないか。
  • 県の美術館の収集にもっとお金を出してほしいと言ったが、どんどん予算が削られている。買ったものは県民の財産として残るものなので、もっと出してもいいのではないかと思う。
  • 2月に最終の答申を出すが、今、来年度の予算編成が進められる時期ではないかと思うので、会長から知事に博物館の基本計画なり、学芸員の人材確保を来年度からでも進めるべきだとかの報告、要望を中間的にでもしてもらうと良いのではないか。
  • どういう方向性で行くか、方針ができてから新たにスタートするのではなく、今ある活動を支援しつつ、ここへつなげていくことを、ここでの議論とは別にやるべき。
  • 公文書館の話にこだわってきたが、写真で保存するのか、デジタルで保存するのかという場合に、デジタルは確かに使いやすいが、マイクロ写真は100年持つという経験がある一方、デジタルにはそれを保存、閲覧する仕組みが変わっていかないか、流動的で不安がある。
  • 今の時点で次へつなげていく視点をしっかりもちたい。今までの活動に対しても予算的な支援をして、同時にこれをつなげていくための予算化の発想でこういう事業もとらえてほしい。

《配布資料》

  • 事項書
  • 審議会名簿
  • 配席図
  • 資料1 県民意見交換会における意見に対する回答について(案)
  • 資料2 文化振興拠点部会 検討結果報告 「文化振興拠点について(まとめ)」
  • 資料3 新博物館のあり方部会 検討結果報告 「新博物館のあり方について」(素案)(案) 別添表 概念図
  • 資料4 「三重の文化振興方針(仮称)」(中間案)(案)
  • 資料5-1 県民懇談会について
  • 資料5-2 今後のスケジュール  

〈会議議事録〉

  • 詳しい会議の議事録はこちらからご覧いただけます。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 文化振興課 文化企画班 〒514-8570 
津市広明町13番地
電話番号:059-224-2176 
ファクス番号:059-224-2408 
メールアドレス:bunka@pref.mie.lg.jp

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